アーティストの中身を深堀りするメディア

2022.6.2 - COLUMN B-SIDE

Ai Kakihiraにとっての「私の嗜好」のNAKAMI

自分だけの正解を持っている人に、私はとても弱いんです。
その才能や生き様に惚れ込んでしまったものなら、もう全然だめなんです。
その人の正解に近づこうとしてしまう悪い癖が出てきて、訳がわからなくなってしまうのです。

今ではそれもだいぶマシになりましたが、かつての私は、惚れ込んだ人が好むところからかけ離れたものを否定したがっていました。

彼や彼女らと肩を並べていたいがために、認められたいがために、私は無意識下で自身の嗜好や価値観を捻じ曲げていたのです。しかも最近になるまでそのからくりに気付けていなかったのだから、なんとも愚かな話だと思いませんか。

当たり前のことですが、私は私でしかなく、彼らにはなれない。
降参ではありません。私が私を受け入れたのです。彼らが好きなものに同調できなくても、彼らが遠ざけているものを好きでいたって良い。ソロを始めて、能動的に動く機会が増えるまで、自分以外の誰かに依存しまくっていた私は、こんな単純なことに気付けなかったのです。

愛だの恋だの言ってる作品がなんだかんだ大好きな自分も、スイーツを食べながら近況のディテールを語りまくる女子会が楽しくてしょうがない自分も、ポップミュージックに心が躍る自分も、やっと認められるようになりました。

自分だけの正解を持っている人はいつだってかっこいい。
そんな人たちと肩を並べるには、他の誰でもない「私」でいなければだめなんです。
ここに書いたのは今わかっている私のほんの一部に過ぎません。
これからも「私」を追求し、ぶっ放していきたいです。

BIOGRAPHY

長崎県出身、東京在住のSSW/クリエイター。作詞作曲からトラックメイク、アートディレクションまでを自ら行うDIYアーティスト。2021年12月、1stEP「KIGEKI」をリリース。

RELEASE

2021年12月8日(水) 1st EP『KIGEKI』

01.IBU
02.ADA
03.DONCHOU
04.NIMAIGOSHI

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