4月6日に配信リリースされた愛はズボーンのニューシングル“まじかるむじか”。「愛はズボーン史上最高にキャッチーな楽曲」と謳われた今作はその言葉を裏切らず、ひたすらキャッチーでありながらも、サビではどこか切なさも感じられる1曲になっている。今回、そんな“まじかるむじか”を紐解く、一問一答を彼らに敢行した。
取材・編集:MIYABI
photo:うつのみや @mrhyoe

-4月6日にリリースされた“まじかるむじか”ですが、ズバリこの曲はどんな曲ですか?
金城昌秀(Gt/Vo.)以下「金城」:ズバリ、音楽は魔法(Magic)であり、そしてタネも仕掛けもある手品(Magic)であるという、理想と現実のどちらのMagicalも表現した夢と皮肉たっぷりの一曲になってます。
GIMA☆KENTA(Gt/Vo.)以下「GIMA」:ひどく落ち込んだ時に聴く音楽は、すぐそばまでやってきてそっと肩を抱いてくれる。大好きなあの子に逢いに行く時はまるで親友のように、一緒になって騒いでくれる。音楽はまるで魔法のように、なりたい自分に変身させてくれる。そんなことを思って作った曲ですね。
白井達也(Ba.)以下「白井」:出来上がったとき「めっちゃキャッチーでポップな曲出来た!!!!」と思ったのでそんな楽曲です。
富永遼右(Dr.)以下「富永」:曲調的にはロックで始まるけどサビで持ち前の明るさを全面的に押し出してる曲です。
-各パート、ここに注目して聞いてほしい!聞いてほしいポイントはありますか?
金城:このギターリフかっこいいっしょ!フレーズも録り音も抜群ですから未来のぼく自身がもしスランプになったらこのギターを参考にします。
GIMA:冒頭のパートはジェットコースターの頂上に向かうあのドキドキ感、ギターが弦をかき鳴らしてブルースハープが鳴り響いた瞬間スピードを上げて上に下に右往左往してクライマックスに向かっていく、まさにアトラクション。なにも考えず、ビートに身を任せて聴いてくれ!
白井:実はこの曲、ほとんど最初に考えたベースラインを採用していて、結構ストレートなフレーズが多いです。あと、これは絶対伝わらないと思いますが、1サビ終わってギターリフからのベースインのフレーズはピングー(クレイアニメのあのペンギン)が喋ってるイメージで弾いてます。
富永:メロディに沿って作ったフィルイン。そして俺の逞しさ疎ましさを聞いてください!

-作詞者である金城さんとGIMAさんに質問です。今作の歌詞はどんなところにこだわったのでしょうか?
金城:ぼくは歌詞を書く時にいつも心がけてることなのですが、「耳キャッチ力」と「解りそうで解らない」のふたつを今回もテーマにしました。「キャッチして惑わす」これ、おれ流。
GIMA:僕が書いたところは、舞踏会に向かうシンデレラの気持ちを考えて書きました。刻一刻と終わりに近づくカウントダウン。でもそれを終わりと捉えるか、始まりと捉えるか。自分の心に従って、もう踊っちゃえ。みたいな。
-では、再度全員に質問です。今までの愛はズと変化したと思うor意識したポイントは?
金城:ブルースハープ!変拍子!バンドサウンド最高!この三つ!
GIMA:去年の『I was born 10 years ago.』で、カバーとトリビュートを経験出来たことが曲作りにも良い影響を与えたと感じてるかな。俯瞰的に自分達のことをトリビュートで知れたし、カバーでは各メンバーそれぞれ作曲したことによって、曲作りにおける会話がスムーズになってる気がする。というかメンバーとスタジオでジャムしながら作るのがめっちゃ楽しかった。
白井:テクノブルースの時はほぼシーケンスが入っていたのでバンドサウンドのみというのは久しぶりです。個人的には原点回帰くらいのつもりでやってたのですが改めて聴き直すとイオからイオナズンくらいの変化はあるなと感じました。
富永:自分のパートを作っていく上で、「全員が何を演奏してるか」を意識しましたね。もちろん、今までも意識してたけど、それ以上にしながら取り組めたと思います。

-曲完成までのエピソード(苦労した部分とか最初に原型ができた時の話、どういう形でデモから完成形まで持って行ったのか?など)
金城:バンド内で「完成!」となってから更に第三者となるチームの人たちの意見を聞いて、さもぼくが考えたアイディアであるかのように他のメンバーに提案して録音し直して、そのあと更にチームに「おれがまとめた感」出して提出して…めっちゃいい曲になりました。チーム全員野球でやってます!
GIMA:金城くんが10本ぐらいギターリフを考えてきてくれて、そのうちの1つのリフをヒントにアイディアを出しながらつくりました。初めにサビのメロディが出来て、金城くんと「魔法」をテーマに案を出し合い、アブラカダブラという言葉が出て、まじかるむじかというワードまで辿り着いたんです。
白井:最初は金城君が持ってきたギターリフからスタジオでバンドで合わせながら作ったんじゃなかったかな…。サビで拍子が変わるのはどうやったら自然になるんだろうとか、メロディはどの音を使うのが一番キャッチーだろうとか…。そういう事を考えてました。この曲はサビが一番変更多かったと思います。没案もカッコよかったしどれが採用されてもいい曲になったと思ってます。
富永:デモの段階ではドラムは打ち込みでレコーディングに臨む形だったんですが、打ち込みと生での聞こえ方って違うんですよね。その点には少し苦労しました。

-なるほど…。そんな風に仕上がったこの曲。ライブの中ではどういう立ち位置の曲になりそう?
金城:ライブで走らせてみて会場とオーディエンスと共に更に育てて、どうたち振る舞うかは楽曲自身が勝手に教えてくれるのを気長に待ちます。キャラクターが漫画家に漫画を描かせるみたいな。あれです。
GIMA:どんな立ち位置になって欲しいとかは僕はありません。ただこの曲を聴いて、元気がでた。とかライブハウスって最高だな。とか…。なんでも良いから少しでも心に響くように、どの曲も変わらず、丁寧に心と熱を込めて演奏していきます。
白井:前の質問でも言いましたが最近はシーケンス有りの新曲が多くて、バンド演奏のみの曲をライブでやろうとすると昔の曲になっていたのでそれに代わるような曲になればいいなと思います。
富永:これはメンバー共通出来てる認識やと思うんですが、爆上げサンシャインフィーバーじゃないですかね?

-爆上げサンシャインフィーバー(笑)では、最後にファンの皆様へ一言お願いします!
金城:いつもありがとう。明日もちょっとだけ愛はズボーンのこと思い出して笑ってくれたら嬉しいよ。
GIMA:「もしもーし、もしもーし?あれ?き聴こえてる?ん?ん?なんて? あれ、ちょっとこっち電波悪いかも。あー、Wi-Fi切るからちょっと待ってなぁ。もしもーし、もしもーし!あ、やっと聴こえた。ごめんごめん、知らんWi-Fi拾ってたみたい。聴こえる?あ、よかった!あのさぁ、本当いつもありがとね。」ガチャ。プープープー…
白井:元気でいてください!!!ほんとに!
富永:いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします!
-ありがとうございました!

RELEASE
4月6日(水)
デジタルシングル『まじかるむじか』
WORDS:金城昌秀 , GIMA☆KENTA
MUSIC:愛はズボーン
Recording & Mastering Engineer:荻野真也
Recording Place:SHINSAIBASHI ANIMA